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2017年 06月 03日
タイトル「カワセミの鳴く庭」 役、4人。(一人二役) ・お屋敷の門で見張りをする若い男。以下、見張り、見 ・庭に入って仕事をするお爺さん。以下爺 ・後からやって来る庭師。以下庭 ・屋敷の主人。 ----- 見「おい、そこの爺さん、許可は得ているのか」 爺「失礼な若造だな。こっちは職業柄、庭なんて出入り自由だからな」 見「あぁ、これは失礼した、庭師だったか、旦那様の大切な庭だからな、しっかり頼むよ」 爺「して、お主、庭ばかり眺めてないで、しっかり見張りとやらをしないのか」 見「なに、庭師に言われる筋合いはない、そっちが庭を得意とするなら、こっちは門が得意なのだからな」 ♪夏の昼を思わせる音。セミなど 見「おい、庭師、池の鯉に餌やりなんかして、やたらと休憩しすぎじゃないか」 爺「こうも暑いなか働いたら体に障る。比べてみれば、門の見張りなんて楽なもんだな、ただ立っていればいいのだからな」 見「何をいう、庭師にはわからんだろうが、これも立派な仕事。お屋敷には高価な翡翠があるからな、泥棒を入れないためにも必要なんだよ」 爺「それなら、この庭もしっかり見張りをしてくれよ、そのうち値がつくからな」 見「そんなにあんたの仕事はすごいのかい」 爺「報酬に宝石をいただくほどだからな。 価値ある庭の見張りができるのだ、ありがたく思うんだな。さて、今日のところはこれで」 ♪日付の変わる音(お任せ) ♪梯子の落ちる音 爺「おい、若造、ちょっと助けてくれないか」 見「猿も木から落ちるとはいうが、凄腕の庭師も梯子を落とせばただの人か」 爺「皮肉はいいから、早いところ頼む」 ♪梯子を掛ける音 爺「いや、助かった。得意気になると失敗するものだな、そっちも気を付けるんだよ」 見「なに、こっちはそんなヘマはしないさ」 爺「そうかい、こっちは少し調子が悪いからね、帰らせてもらうよ」 ♪セミの鳴き声 見「あの爺さん、いや、話相手がいないと見張りも退屈だな」 ♪強い風の音 ♪梯子が倒れる音 見「あの爺さん、梯子を忘れていったのか」 ♪梯子を立て掛ける音(見張りが直す) 見「あの爺さんも間抜けなもんだな。あっ、おい、おまえ、そこの泥棒」 庭「いやいや、待ってくださいよ、泥棒だなんて人聞きの悪い。私はここのご主人に頼まれた庭師ですよ」 見「なに、庭師ならついこの前来たばかりだが」 庭「そんな話はまったく、しかし、こんなに綺麗な庭なら、仕事のしようがないですね」 ♪何かを探して走り回る音 主人「おいそこの庭師、翡翠を見なかったか」 庭「ご主人も中々オツな方ですね、ほら、庭先に綺麗な翡翠が飛んでますよ」 ♪カワセミの鳴き声 Fin お爺さんは泥棒。 泥棒という職業柄、人様の庭には出入りは自由ということで。 カワセミを宝石の翡翠と呼ぶことから、 報酬を勝手に選んで、勝手に仕事をしていく変わった泥棒の話を作ってみました。 ---------- 継続作品。 小説「カメラのレンズに桜が舞って」4/17~ 小説「斑の夢」5/8~ ----------- 完結作品。 「白い手袋のピアニスト」 「オオカミのボロネーゼ」 SHI'STUDIOの皆様にご協力いただき、 ボイスドラマを作りました。是非聞いてください。5/19 「山芋ウナギ」 私がとってもハマっている「ハンバーガーショップb1」の記事 小説以外に、 ペンギンを始めとした動物、草花などの自然について写真を撮ったりしながら記事を書いてます。 もし良かったら覗いてみてください。
by bookumakk
| 2017-06-03 18:11
| 創作
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